この課では尊敬の表現3つを学習します。たくさん覚えることがあるので、プリントを配布して「普通形」まで練習できたら、日常生活で使えるようになると思います。
目次
利用します 勤めます[会社に] 掛けます[いすに] 過ごします いらっしゃいます 召し上がります
おしゃいます なさいます ご覧になります 出します[熱を]
(休みます)(寄ります[銀行に])
ご存知(です) 挨拶 旅館 バス停 奥様 ~様 -年-組
(灰皿)(会場)(貿易)(帰りに)
たまに
(ちっとも)(遠慮なく)
どなたでも ~といいます よろしくお伝えください。 失礼いたします。
(では)
※()内はみんなの日本語初版に入っていた単語。
アプリに関しては別記事で詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひこちらを参考にして見てください!(→Langoal Appの使い方)
(イラストを見せて)
T:コーヒーを飲みますか。
S:コーヒーを飲みますか。
T:部長に言います。もっと丁寧です。コーヒーを飲まれますか。
S:コーヒーを飲まれますか。
T:もっと丁寧に言います。コーヒーをお飲みになりますか。
S:コーヒーをお飲みになりますか。
T:もっと丁寧に言います。コーヒーを召し上がりますか。
S:コーヒーを召し上がりますか。
コーヒーを のまれますか。
…そんけいどうし
コーヒーを おのみになりますか。
…おVますになります
コーヒーを めしあがりますか。
…とくべつなそんけいご
T:今日は尊敬の言い方を勉強します。尊敬の言い方を「尊敬語」といいます。どんな人に使いますか。
S:上の人です。
T:上の人は例えばどんな人ですか。
S:先生、社長、先輩などです。
T:そうですね。みんな同じ尊敬語で話しますか。
S:いいえ、話しません。
T:そうですね。一番尊敬が高い言い方はどれですか。
S:特別な尊敬語…?
S:そうです。特別な尊敬語は、次に高い尊敬の言い方は?
S:「お~なります」…?
T:そうですね。一番低い尊敬の言い方は?
S:尊敬動詞…?
T:そうですね。尊敬の言い方は上の人だけですか。
S:…
T:上の人や、知らない人に使います。
そんけいご→うえのひと/しらないひとにつかう。
①そんけいどうし
②お~になります
③とくべつなそんけいご
T:覚えてしまったら難しくないので、頑張りましょう!
*尊敬語を使うときは「上の人/知らない人」が主語の時
✳︎答えや絵カードが見たい方はこちらからどうぞ。
T:尊敬動詞です。「書きます」「書かれます」「食べます」「食べられます」「します」「されます」「来ます」「来られます」
S:あれ?受身動詞ですか。
T:はい!そうです。尊敬動詞は37課で勉強した受身動詞と同じなんです。
*答えるときは尊敬語にならないように注意する
*④の場合は主語が「部長」のため、答えの文も尊敬語になる。
社員:部長、ワインを 。
部長:うん、飲むよ。
T:社員は部長に聞きます。部長、ワインを飲みますか。部長なので尊敬語で言います。
S:飲まれますか。
T:課長に言います。「飲まれますか」。部長なのでもっと丁寧に言わなければなりませんね。
S:お飲みになりますか。
T:そうですね。「飲みます」「お飲みになります」。「買います」「お買いになります」。「話します」は?
S:お話になります
T:いいですね。「できます」は?
S:おできになります。
T:作り方が分かりましたか。
S:ます形でますがありません。
T:いいですね。全部の動詞が使えますか。
S:…
T:「寝ます」や「見ます」「します」などの動詞は使えません。どうしてですか。
(少し考えさせる)
T:「ます」の前に言葉が一つだけです。この動詞は使えません。他にどんな言葉がありますか。
S:います/出ます/来ます…
T:いいですね。
おVますになります
お のみます になります
お できます になります
*「お~になります」は簡単なので、「~ています」や「んです」などの練習をしたら、復習にもなっていいと思います。
*「座ります」は「お座りになります」と「お掛けになります」の二通りの言い方があります。
*尊敬語は自分と相手の関係や立場によって変わるので、応用で練習しながら、なんとなくでいいので学習者に理解してもらえるといいと思います。
社員:社長は明日どちらに 。
社長:お客様の会社に行きますよ。
T:社員は社長に聞きます。社長は明日どちらに…
S:行かれますか/お行きになりますか。
T:社長ですから、一番高い尊敬語で話します。社長は明日どちらにいらっしゃいますか。
S:社長は明日どちらにいらっしゃいますか。
*特別尊敬語がある場合は、そちらを使ったほうがいい。
(ex)お食べになります→召し上がります
(ex)お行きになります→いらっしゃいます
(ex)お言いになります→おっしゃいます
*文法的に間違いではないが、聞いて違和感を与える可能性が高いので、「お~なります」を使う際、特別な尊敬がある場合は特別な尊敬語で言ったほうがいいです。
いきます、きます、います → いらっしゃいます
たべます、のみます → めしあがります
いいます → おっしゃいます
みます → ごらんになります
します → なさいます
くれます → くださいます
しっています → *ごぞんじです
しりません → *ごぞんじじゃありません
*「ごぞんじです」はめいし
*「知っています」→「ご存知です」は名詞になる
T:普通形も練習しましょう。特別な尊敬語は普通形が少し違います。
いらっしゃいます → いらっしゃる
めしあがります → めしあがる
おっしゃいます → おっしゃる
ごらんになります → ごらんになる
なさいます → なさる
くださいます → くださる
ごぞんじです → ごぞんじだ
ごぞんじじゃありません → ごぞんじじゃない
*i→rになる
✳︎答えや絵カードが見たい方はこちらからどうぞ。
①すべての特別な尊敬語の口頭練習
(ex)T:いきます→S:いらっしゃいます、T:いいます→S:おっしゃいます…
②すべての特別な尊敬語の普通形口頭練習
(ex)T:いらっしゃいます→S:いらっしゃる、いらっしゃらない、いらっしゃった、いらっしゃらなかった
*主語が社長なので、まずは特別な尊敬語で探す。ない場合は「お~になります」。「お~になります」が使えない場合は尊敬動詞を使う。
店の人:少々(待ってください)。
お客さん:はい、分かりました。
T:店の人は言います。少々待ってください…?もっと丁寧に言えます。分かりますか。
S:少々お待ちください。
T:いいですね。「~ください」も尊敬語があります。
店の人:間違いがないかどうか、(確認してください)。
お客さん:はい、分かりました。
T:店の人は言います。間違いがないかどうか…?
S:お確認ください…?
T:ご確認ください。動詞と名詞と作り方が違いますね。
おVますください/ごNください。
しょうしょう おまちください。=まってください。
まちがいがないかどうか ごかくにんください。=かくにんしてください
*「見てください」は「ご覧ください」になる。
宿題では下記の3冊をレベルや目的、やる気に応じて使い分けています。どのように使い分けているかはこちらから
(⇒【初級日本語】授業の流れ)